哲学と精読

共通テストは辛い

同志社志望の高3生(21)

現代文の指導 『現代文読解基礎ドリル』に取り組んでいます。今回は、演習8と16とを扱いました。 対比の意識は少しずつ芽生えている 私の見立てでは、どうも学生本人は対比を並列に矮小化しがちです。対立的に導入されている《AとB》を単なる列挙的並列と…

同志社志望の高3生(20)

古文の指導 今回は古典文法の発展的事項を取り扱いました。 ・自発の「る・らる」について;自発の状況を捉える ・聴覚推定の「なり」について;聴覚を根拠としない場合 自発の「る・らる」について;自発の状況を捉える 一点目から見ていきましょう。与えら…

同志社志望の高3生(19)

英語長文の指導 『システム英語長文Basic』の6を新たに読み進めています。設問は比較的簡単だったそうなので、論証構造の分析を中心に行なっています。 第一段落と第二段落は、However によって逆接的に接続されていました。こういう場合は、何と何とを接続…

同志社志望の高3生(18)

現代文の指導 引き続き『現代文読解基礎ドリル』に取り組んでいます。本人も慣れてきたようで、自習でスムーズに進めてくれているようです。今回も私が特に注目した設問を復習がてら取り上げて、検討していきました。 対比の章の演習6を扱いました。内容は…

同志社志望の高3生(17)

源氏物語を読む 源氏物語を読むということですが、ここ最近は文法的分析が中心になっています。注目せざるを得ないほど複雑なので、いい演習になると思ってるところです。 演習において重要なことは、答えを言い当てることではなく、仮説と検証のプロセスを…

なぜ最難関大学でなければならないのか?①

最難関大学を目指さなくてもいい? ・学歴だけが全てではない ・東大や京大でなくとも、十分いい企業に就職できる ・大学名ではなく、自分の学びたいことを基準に大学を選ぶべきだ これらはみな正しいと思う。 確かに、就職やその後のキャリアということを考…

同志社志望の高3生(16)

英語長文の指導 引き続きシステム英語長文Basicの5を読んでいます。 冒頭、軽く英文を読み直してもらい、これまでの論証構造を振り返ってもらいました。学校と実社会の対比があり、学校の方がマイナスイメージをもって語られていました。 続いて検討の対象…

同志社大学の英語を解説しています(1)

2024年の同志社大学(全学部・文系)英語の第1問を解説しています。 構文の説明は最小限にして、初見でどのようにして読み解いていけばよいかという観点から記述しています。その意味では、中上級者向けであると思います。 相当な長さになったので、PDF…

同志社志望の高3生(15)

現代文の指導 4/10(水)の指導 『現代文読解基礎ドリル』の演習4・5を扱いました。 演習4は《論と例》の演習問題でした。文章における論と例、それぞれの該当箇所を指摘してもらいながら、論証構造を確認していきました。 今回取り上げられていた例…

同志社志望の高3生(14)

英語長文の指導 今回も引き続き、システム英語長文Basicの5を読み進めています。下線部和訳の問題おおよびその内容が主たる論点となりました。 下線部の英文 This couldn't be any more different from life after college, where you are your own teacher…

同志社志望の高3生(13)

英語長文の指導 今回は、システム英語長文Basicの5を扱いました。平易な内容一致などの問題はできていたので、和訳問題の構文を確認したのち、段落ごとに精読を進めていきました。 和訳問題 和訳問題は、必ず正確に構文を把握することから始めましょう。左…

同志社志望の高3生(12)

新年度が始まります 始業式まではもう少しありますが、新年度です。同志社志望の高2生も高3生となります。ここ数日は行事等で忙殺されてしまったため、予習が間に合いませんでした。 普段の自習教材を復習する 自習教材として河合出版から出ている『英文法…

同志社志望の高2生(11)

現代文の指導 今回は、自学で進めてもらっている『現代文読解基礎ドリル』(駿台文庫)の復習の確認をしました。テーマは「論と例」です。 まずは、論と例が《論ー例ー論》というサンドイッチのような「構造」をもっていることを確認しました。この「構造」…

同志社志望の高2生(10)

引き続き源氏物語を読む… 桐壺巻を読んでいます。帝から寵愛されている更衣の局が、桐壺であることがやっと紹介される箇所を読みました。 桐壺は、清涼殿から最も離れたと言ってもよい後宮であり、それゆえに《前渡り》が頻発します。前渡りによって、帝の訪…

同志社志望の高2生(9)

英語長文の指導 3/21(木)の指導です。 システム英語長文を読み進めています。今回は、特にディスコースの展開を意識しながら、読解の要点を把握していきました。 決まり切ったディスコースマーカーは当然として、そうした紋切り型の思考法を超えて、デ…

同志社志望の高2生(8)

指定校推薦か一般入試か… 同志社志望の高2生、現在在籍している高校で指定校推薦を十分に狙える位置にいます。しかし、同志社は理系の枠のみ…関西大学なら枠は十分に用意されているとのことです。指定校推薦で進学できれば、その後は試験のプレッシャーもな…

オンライン家庭教師ができないこと

あるオンラインの生徒の話 オンライン家庭教師の生徒で、業務委託によって紹介された高校3年生の生徒でした。英語を担当しました。いわゆる勉強が苦手で嫌いなタイプの生徒でしたので、理論的な説明は最小限にして、発音・発声して、基本例文を暗唱するなど…

教師と学生;師匠と弟子

社会人からの問い合わせがありました 先日、ある業務委託の仲介業者を介して、社会人からの問い合わせがありました。曰く、歯学部を卒業して結婚を機に関西に移り住み、自己改革のために神戸大学医学部を受験する予定とのことでした。 問い合わせがあった以…

同志社志望の高2生(7)

源氏物語を読む 吉海直人『源氏物語入門〈桐壺巻〉を読む』をテキストにして、読み進めています。本書は、基礎的な文法解説こそ割愛されていますが、その分、鑑賞が豊かに記述されています。 鑑賞は、文法や形式論理に基づいた「なるほど」と思わせるものか…

同志社志望の高2生(6)

本日は英語長文の読解 システム英語長文のBasicを読み進めています。内容や問い自体は平易なので、【何となく済ませがち】な長文読解ですが、内容が平易であるうちに、論理的な構成を把握する力をつける必要があります。 それゆえ、設問が解けたから、和訳が…

同志社志望の高2生(5)

本日は現代文 引き続き『アメリカニズムの終焉』を読んでいます。第三章は、19世紀イギリスから20世紀アメリカへの覇権の移行について述べられています。 ここには古典的リベラリズムからアメリカン・デモクラシーへの高らかな跳躍を見て取ることができます…

同志社志望の高2生(4)

定期テストの返却を受けて… 今日は、月末にあったテスト返却の話題が多くを占めました。 国語に関しては、「セーフティネットの排他性」の説明としてふさわしい箇所を本文から抜き出す形式の問題がありました。本人が引用した部分も私にはふさわしいようにも…

同志社志望の高2生(3)

定期テストも終わり… 学年末の定期テストも終了し、いち早く春休みに入っているそうです。テスト返却は月末にまとめてあるそうで、結果が楽しみです。 今日の授業は英語長文 システム英語長文(Basic)を使って勉強しています。平易な空所補充に関しては、前…

同志社志望の高2生(2)

本日は珍しく《定期テスト対策》 一般入試で同志社合格を目指している高2生の学生です。 定期テスト対策については、ほとんど本人にお任せしていて、時折アドバイスをする程度です。あくまで学校の授業の理解度を計るテストなので、私が口を挟むとややこし…

英文法学習の見取り図(初歩)

大学入試の英語で問われること 与えられた長文を、すばやく正確に読解すること。 これが大部分を占めます。それゆえ、文法学習も読解できることを基本目標に置くとよい場合が多い。 既存の参考書の順序は必ずしも工夫されているわけではない 例えば、初心者…

どうしても英語長文が読めない人への処方箋

読めているとは、どういうことか? 文法と単語をしっかり勉強しているのに、長文が読めない。一般的な受験生にはつきものの悩みである。 まずは目標を定めておきたい。 《読めている》とは、 筆者の主張を、その根拠とともに理解することであり、かつ、その…

《中学生からスタートできる》英語学習の出発点

何から手を付ければよいのか? 《早ければ早いほどよい》とされている英語学習、早期英才教育への関心の高まりに応じて、英語の学習熱も親世代子世代ともに加熱しているように思います。 私見ではありますが、 ・教育費が有り余るほど潤沢であるというわけで…

科学的な(?)英単語の学習法

結論 英単語は文脈からではなく、単語帳で覚えよう! 文脈があると覚えやすい? 例えば、フランス革命について論じている文章があったとする。その中で用いられている新出語彙が、文脈の中で有機的に連関しているのは確かである。 革命(Revolution) 政府(…

勉強法を勉強するときに注意すべきこと

正しい方法によってこそ成果が得られる? 裏を返せば、正しくない方法によっては成果は得られないということになる。 これは当然のことではないかと思われるかもしれないが、厳重に受け止めるべき命題である。 今あなたが勉強法について調べているのだとした…

同志社志望の高2生(1)

中学3年からのお付き合いです。 元々、英語は苦手科目だったそうですが、今ではすっかり定期テストの得点源になりました。定期テスト対策は、ほとんどお任せしているくらいです。 文法はかなり高度なレベルまでおさえているので、後は《精読の高速化》を積…