哲学と精読

共通テストは辛い

同志社志望の高2生(2)

本日は珍しく《定期テスト対策》

一般入試で同志社合格を目指している高2生の学生です。

定期テスト対策については、ほとんど本人にお任せしていて、時折アドバイスをする程度です。あくまで学校の授業の理解度を計るテストなので、私が口を挟むとややこしいことになるからです。

よく言われることですが、《教材を教える》のではなく《教材で教える》

そういった精神で教えていると、わざわざ学校教師の出題に合わせて指導することは、あまり益の多くないことだと思います。指導が場当たり的になります。

大鏡:南院の競射

テスト範囲は『大鏡』で有名な南院での競射が取り上げられたそうです。

大鏡』が、藤原氏の栄華が道長に至って頂点に達する経緯を語るという筋書きであり、道長を明暗のある英雄として讃嘆する試みであることを、確認しました。

そのような意図があるからこそ、道長卓越性を発揮する英雄として描かれ、その結果、道隆や伊周が一種の《雑魚キャラ》化してしまうわけです。

道長の大胆な行為は、現代人の視座からすると、やや傲慢にも映るという点も確認しました。これはリベラル・デモクラシーの思想的影響があるわけで、こういったある種の現代的《偏見》を取り除いていくことで、古典のありのままの姿が見えてくるのです。

項羽本紀:四面楚歌

こちらはあまり時間の関係上、触れられませんでしたが、漢文が或る意味ではタコト》であること、英語と文構造が似通っていることを指摘しながら、簡単に内容を振り返ることができました。